「検討します」の言い換え7選|社交辞令に聞こえない返答の仕方
ビジネス敬語
提案を受けてすぐに結論を出せないとき、「検討します」と返すことは多いものです。ただ、この言葉は断りの社交辞令としても使われるため、前向きなつもりでも相手には脈がないと受け取られることがあります。このページでは7つの言い換えを整理し、前向きな場合・時間が必要な場合・断る可能性が高い場合のそれぞれで、誠実に伝わる返答を解説します。
「検討します」(けんとうします)の意味
「検討します」は、提案や依頼に対して「よく考えてから判断する」と伝える返答です。その場で結論を出せないときに便利な一方、断り文句の定番としても使われるため、本当に検討する意思があるのか相手に伝わりにくいという難しさがあります。
言い換え早見表
| 言い換え | フォーマル度 | 主な場面 | ニュアンス |
|---|---|---|---|
| 検討いたします | 標準 | 取引先からの提案への返答 | 「します」を謙譲語にした基本の丁寧形。それでも社交辞令に聞こえる余地は残るため、期日や観点を添えると誠実さが伝わる。 |
| 前向きに検討いたします | 標準 | 採用したい提案への返答 | 導入に好意的であることを明示する形。ただし断りの常套句と受け取る人もいるため、具体的な次の一歩を添えたい。 |
| 社内で協議いたします | フォーマル | 自分一人で決められない案件 | 判断に複数人が関わることを明示する表現。決定までの手続きが相手に見え、待たせる理由も伝わる。 |
| 持ち帰って確認いたします | 標準 | 商談や打ち合わせの場での返答 | その場では決められないことを率直に示す表現。口頭のやり取りで自然で、社内に確認相手がいる含みを持つ。 |
| 精査いたします | フォーマル | 見積もりや契約条件の確認 | 内容を細かく調べて妥当性を判断するという意味。数字や条件を詰める段階に向き、単なる先延ばしには聞こえにくい。 |
| 検討させていただきます | フォーマル | 目上からの提案、断る可能性のある場面 | 相手の意向を受けて検討するという謙虚な形。丁寧だが、婉曲な断りの定番でもあるため前向きな場面では補足がほしい。 |
| 考えてみます | カジュアル | 同僚からの提案、社内の気軽な相談 | 社内の対等な関係向けの砕けた返答。社外に使うと軽く聞こえるため避けたい。 |
それぞれの使い方と例文
検討いたします標準
「します」を謙譲語にした基本の丁寧形。それでも社交辞令に聞こえる余地は残るため、期日や観点を添えると誠実さが伝わる。
いただいたご提案、社内で検討いたします。来週中にご連絡いたします。
前向きに検討いたします標準
導入に好意的であることを明示する形。ただし断りの常套句と受け取る人もいるため、具体的な次の一歩を添えたい。
前向きに検討いたします。まずは試験導入の条件を教えていただけますか。
社内で協議いたしますフォーマル
判断に複数人が関わることを明示する表現。決定までの手続きが相手に見え、待たせる理由も伝わる。
本件は関係部署と協議いたしまして、金曜までにご回答いたします。
持ち帰って確認いたします標準
その場では決められないことを率直に示す表現。口頭のやり取りで自然で、社内に確認相手がいる含みを持つ。
価格の件は一度持ち帰って確認いたします。
精査いたしますフォーマル
内容を細かく調べて妥当性を判断するという意味。数字や条件を詰める段階に向き、単なる先延ばしには聞こえにくい。
お見積もりの内訳を精査いたしまして、改めてご連絡いたします。
検討させていただきますフォーマル
相手の意向を受けて検討するという謙虚な形。丁寧だが、婉曲な断りの定番でもあるため前向きな場面では補足がほしい。
貴重なご提案をありがとうございます。検討させていただきます。
考えてみますカジュアル
社内の対等な関係向けの砕けた返答。社外に使うと軽く聞こえるため避けたい。
その進め方も良さそうですね。ちょっと考えてみます。
使い分けのポイント
- 「いつまでに」「誰と」「何を」のいずれかを添えるだけで、社交辞令ではなく本当に検討していることが伝わります。「来週中にご連絡します」の一言が最も効果的です。
- 断る可能性が高いときに「前向きに検討します」と言うと、後で断る際の心証が悪くなります。見込みが薄いなら「持ち帰って確認いたします」程度にとどめておくほうが誠実です。
- 「精査いたします」は調べる対象が具体的にあるときの表現です。漠然とした提案への返答に使うと不自然になります。
- 迷ったら「社内で検討し、◯日までにご連絡いたします」の形にすれば、丁寧さと誠実さを両立できます。
よくある質問
- Q. 「検討します」は断り文句だと思われてしまいますか?
- A. 文脈によってはそう受け取られます。営業の場面では「検討します」が婉曲な断りとして定着している面があるためです。本当に検討する場合は、回答期日や検討の観点を具体的に添えることで、社交辞令との違いを明確にできます。
- Q. 断るつもりのときはどう返答すればよいですか?
- A. 見込みがないのに「前向きに」と言うのは避け、「社内で確認のうえ、難しい場合も含めてご連絡いたします」のように含みを持たせるか、可能であればその場で「今回は見送らせていただきます」と伝えるほうが、お互いの時間を無駄にしません。
- Q. 「ご検討ください」とお願いする側の言い換えはありますか?
- A. 「ご検討のほどよろしくお願いいたします」が丁寧な定番です。判断材料を追加できる場合は「ご不明な点がございましたらお知らせください」と添えると、前向きに検討してもらいやすくなります。